No.127  2008年7月上旬号 (7月14日発行)     写真はクリックで拡大

RC ヘリ 講座 (14)

ジャイロ



ヘリはメインローターの回転とテールローターの回転によって、
微妙なバランスで機体マストの回転方向の平衡を保っている。
機体が風などの外力を受けた時には、容易に機体が回転することがある。

ジャイロは機体マストの回転軸(ヨー軸)がある方向へ変動した事を検出するセンサーで、
風などの操縦舵以外の力でヨー軸が変動した場合、ジャイロからの信号によって、
ラダーサーボを駆動して自動的にヨー軸の安定をはかるものである。

写真はEPキャリバー400に搭載した、双葉電子工業(株)製の
GY240型ジャイロ(中央左上)とS3103型ラダーサーボ(中央右下)で、
定格事項は次の通りである。

G240型ジャイロ

制御方式:デジタルアドバンスPI制御
動作電圧:4〜6V、DC
動作温度:-10℃〜+45℃
機能:感度調整トリマー、ジャイロ動作方向調整スイッチ、AVCS切替スイッチ
重量:25g

S3103型サーボ

出力トルク:1.2kg・cm
動作スピード:0.12sec/60°
重量:7.6g

次回に続く。

本(半X)
編集後記とWhat's New

翔ぶが如く(1)

司馬遼太郎著

文春文庫

(株)文藝春秋

『文藝春秋』7月号の特集は、
『司馬遼太郎、日本のリーダーの条件』
であった。

作家・司馬遼太郎氏が
多くの本に残した、日本のリーダー像に
ついて語られている。

現在日本の混迷した社会、政治、経済は
明治維新のような大転換と
そのリーダーが必要であると
いわれている。

この『翔ぶが如く』は、
明治維新後の新政府の
リーダー達の生き様が書かれている。

西郷隆盛の征韓論と
大久保利通の反征韓論との戦い、
そして西南戦争への突入と終結までが、
全十巻に描かれている。

手元にあるこの本は、
今から25年前の1983年の版で、
大分に変色している。
何回目の読みになるのだろうか。


ヘリ道も朝練へ


この地方の梅雨明け宣言は
まだだと思うのだが、
連日30℃を越える気温である。

最近のヘリ練習は
この暑さを避けるために、5時ごろに起きて、
朝食前1時間程の朝練に励んでいる。

日の出直後は涼しくて、
風もほとんど無く、快適である。
(写真はヘリ練習飛行場の日の出)


EPキャリバー400は、
現在のところ全機共修理が完了し、3機とも
いい調子である。





No.128  2008年7月下旬号 (7月30日発行)     写真はクリックで拡大

RC ヘリ 講座 (15)

ローターブレード


ローターブレードとは、いわゆるプロペラのことで、略して、ローターともブレードとも呼ばれる。

ローターは飛行のための推力を発生させるメインローターと、機体の回転を制御する
テールローターに分類される。

メインローターには、ヘリメーカーの純正ローター以外にもいろんな種類のローターが
サードパーティから販売されている。

翼型
メインローターの翼型は、上下面が同じ翼型をしている『対称翼』、
上面の翼型に対して下面の膨らみが薄い形をしている『準対象型』、
上面に対して下面がフラットに近い翼をしている『クラークY翼』等がある。

対称翼は、ローターのピッチ角がプラス角の時とマイナス角の時が同じ浮力になるのが
特徴で、アクロバット飛行にも使用される。
(写真左は、EPキャリバー400用の純正ローターで、対象型である)

準対象翼は、プラスピッチ側の浮力が出やすいのが特徴で、
一番多く使用される。

クラークY翼は、プラスピッチ側の浮力が準対称翼より良く、
固定ピッチのヘリに使われることが多い。
(写真右は固定ピッチヘリSRB QuarkのローターでクラークY翼である)

サイズ
機体の重量やギアー比率などによって、ローターの長さが決まり、
機体の取扱説明書に適用する長さが指定されている。

EPキャリバー400のメインローターは、
長さ(取付穴から先端)286mm、グリップ厚5mm、ドラッグ穴2.6mmである。

SRB Quarkのメインローターは、
長さ153mm、グリップ厚5mm、ドラッグ穴2.6mmである。

材質
メインローターの材料は、木製、グラスファイバー製、カーボンファイバー製等がある。
木製ローターは、墜落した場合の安全弁の役目をして、
安価な木製ローターが先に壊れ、高価な機械部品が壊れるのを防いでいる。

毎分1500回転程の高速度で回転するので、木製ローターであってもたいへん危険であり、
安全には十分な注意が必要である。

SRB Quarkの材料は、発砲スチロールでできていて、
万一、人に当たっても怪我をしないようになっている。

次回に続く。

本(半X)
編集後記とWhat's New

翔ぶが如く(2)

司馬遼太郎著

文春文庫

(株)文藝春秋

徳川幕府を倒し明治維新の立役者
となった、西郷隆盛には大きな
ジレンマがあった。

維新後の大改革である、版籍奉還や
廃藩置県等によって諸大名や
士族階級の特権が奪われた。

さらにこれらの改革に平行して行われた
徴兵制度によって、
士族階級は最後の名誉であった
武の特権まで奪われたことである。

西郷はこれらの改革に理性では
理解しつつも、その感情は
旧階級の没落を見るに忍びなかった。

この西郷のジレンマの解決策が、
『征韓論』である。

失業中の士族階級を韓国に派遣し、
明治維新という革命を
韓国に輸出し、
これによって日本も助かり
韓国もよくなるという理論である。

幕末、西郷にはじめて接触した時の
坂本竜馬が、
『あれはおおいなる鐘のような男だ』
と評したという。
『小さくつけば小さく鳴り、大きくつけば
大きく鳴る』との意味である。

西郷隆盛という巨人は、我々凡人には
とうてい理解しがたい人物である。


みわ鮎まつり


7月27日
近くの土師川で鮎の掴み取りをする
鮎祭りが開催され、
実行委員のメンバーとして
お手伝いをしてきた。

第20回を数え、すっかり定着し
京阪神からのお客さんでにぎわった。

600匹の鮎が放流されたという。

上の写真に見える芦渕橋は、
昭和48年に架け替えられた橋で、
私の小学生や中学生の頃は、
下の写真のようなつり橋であった。
(写真は三和町史から転載)
三和町史によれば、このつり橋は
大正14年に架けられたもので、
直径7cmの親ワイヤーから吊られ、
全長61.3mあり、付近では
この橋を新橋と呼んでいたという。

今でも、この付近を
新橋という地名でよんでいる。